ほっとけない具体活動第一弾は、やらないはずの「寄付」だったよーで。 ― 2005年11月09日 13時22分46秒
忙しいのであんまり突っついている時間もないので、メモと要旨だけ。
報道では金額についてはぶれがありますが、後で紹介するプレスリリースを見る限り、共同通信のほうが正確みたいです。毎日の記事を敢えて紹介するのは、以下のコメントが引っかかったから。
世界基金への寄付について事務局は「貧困と感染症は密接にかかわっている。感染症と闘おうというメッセージを伝えたかった」としている。
いくつかのブログを回ってみて、金額面でのけち臭さや、反感を抑えきれなくなってとった茶番なんじゃねーの、という声が多かったように思います。個人的には、医療支援はいくらやってもいいと思っているので、今回の行動自体にはむしろ賛同しています。金額の設定についても、今後の活動プランに照らし合わせた上で設定した金額なんでしょうから、別段文句をつける気はありません。
ただ、「感染症と戦おうというメッセージを伝えたかった」のであれば、それよりも先にやるべきことはあったんじゃないかという気はします。これまでの「ほっとけない」の活動についてはいろいろと異論はありますが、少なくとも「ホワイトバンド」を日本中に多く知らしめることにはそれなりに成功しています。それだけ大きな広報活動のインフラ構築が出来上がっているわけですから、その広報力を利用して、世界基金に金を出す前に、まず、世界基金が行っている活動について紹介し、世間に「世界基金」の存在とその重要性を知ってもらうことのほうが先なのではないでしょうか?
- The Global Fund ... 世界基金のサイト。邦訳ページは無い模様。。。
- 「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」とは? ... 外務省による、世界基金に関する説明記事。
「ほっとけない」キャンペーンの日本でのやり方は、「メッセージ」といいながら、その実メッセージ性の薄い、むしろイメージばかりを先行させたものになっています。今回の行動も、結局はその域を出ていないように感じます。民衆にメッセージを伝えることを方法論とした活動なんだから、もっと具体的なことを積極的に語り掛けてゆくべきです。
「ほっとけないキャンペーン」は、世界基金への資金拠出にあたり、日本および世界に向けて、以下の呼びかけを行います。
世界基金はまもなく発足5年目を迎え、その活動は本格化し、世界全体で感染症対策を実施するための資金需要は莫大なものになっています。これに対して、本年のG8サミットや国連ワールド・サミットで、国際社会は世界基金の資金需要を満たす努力をすると約束しました。しかし、実際には各国や民間セクターの世界基金への拠出は十分なものではありません。「ほっとけないキャンペーン」は、貧困問題の解決を訴える日本のNGO連合として、この資金拠出にともない、日本を含め、世界各国の政府や経済界の指導者たちに対して、「地球規模で三大感染症と闘うという、国際社会がこれまで行ってきた約束を守ろう」と呼びかけます。途上国で感染症と闘っている患者・感染者や市民を孤立させないこと、その闘いに最大限の支援を行うことが、国際社会のつとめです。私たちは、世界基金に相当額の拠出を行うことによって、国際社会に対して感染症への取り組みの強化を訴えます。
よーするに、政策提言の一つとして、「もっと世界基金に金出せやゴルァ(#゚Д゚)」ということを挙げちゃってるわけだわね。「お金を出せばどうにかなる問題じゃないんだよ!!」ということを伝えるためのキャンペーンで、政策提言として「ぜんぜんお金が足りないんだよ!!」ということを言い出してしまうのはどうなんだろう、とか思わなくも無かったりするのですが。。。おいらの理解が足りないのかなぁ?
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