アイデンティティの拡散2006年04月18日 14時03分01秒

実際、学生時代や新入社員などのように、アイデンティティの拡散が起こりやすい時期に、やたらと悪質商法や新興宗教からの誘いを受けたことがないでしょうか?また、子どもが巣立った後、定年を迎えた頃なども自分を見失いやすい時期ですが、周りにもこのような時期に悪質な勧誘に狙われたという人は意外に多くないでしょうか?

一時的に自分を見失うことは、人生のなかでいくたびも経験するものです。そして「早く出口を見つけたい」とあせるものです。そのため、強い扇動に惑わされやすいのもこうした時期なのです。

おいらは常に自分を見つけられずにいるような気がするよ orz 。まぁ、おいらの場合はそう言う自分を受け入れちゃっているので (周囲の中の自分 / 個を主張する必要性を感じないと言うか、自分がどう生きたいのかを常に模索しながら生きていると言う状態自体を楽しんじゃっていると言うか)、だから周囲の外圧に流されることも無く生きていけているんだとも思う。

危険なのは、アイデンティティを見失っちゃっている状態に対する耐性の低い人、なんじゃないかなと。悩んでいる自分に耐えられない、と言うか。

上記の引用のあと、記事は以下のように締めくくられるわけだが、

しかし、そのときこそ意識して冷静な判断を働かせるようにしてください。そして、すぐに答えを見出そうとしないことが大切です。自分を見失いそうになったときこそ、自分で自分を守ることを強く意識していきたいものです。

それが出来れば苦労はない罠 (;´A`) 。もちろん、苦労ってのは、勧誘されちゃう人の周囲の苦労、のことねw。

おいらをメ●ィウスに誘おうとした某氏も当時は会社員 2 年生だったわけで (まぁ、おいらもだけど)、もともと千葉人だったおいらとは違って彼は地方から出てきた人だったし、そう言う意味でもいろんなジレンマが彼を締め付けていたんだろうとも思う。

うつ病の某氏も、ホワイトバンドを取り寄せて喜んでいらっさったことに病気が無関係だったとは思えないんだよね。心が弱って、気持ちが揺らいでいるときほど、何らかの思想的なものにすがりたいと言う気持ちが出てくる。「神様」という言葉も連発していたけど、少なくともおいらが知っていたあいつは神なんて信じるようなタマじゃなかった。

個人的には、正しい処方箋は「気をつける」ことではなくて、「自分自身で行動を起こす」か、もしくは「足るを知る」かのどちらかだと思う。そして、どちらも出来ない間は、とにかくひたすらに「休む」しかないんじゃないかと思う。休んで、ひたすらに悩みまくること。悩んでいる自分を、直視すること。

忙しくしていた方が気が楽だと思う人は、多分悩んでいる自分を直視するのが辛いからなのだと思う。おいらとしては、そうやって忙しさに気を紛らわす生き方もアリだとは思っているけど、でも究極的にはそれだけじゃあダメなんだろうなとも思う。どうしても、心に隙を作ってしまうことになるから、攻撃者に核心を突かれてしまうと、一気に気持ちが揺らいで崩されてしまう、ということは多いんじゃないかと思うのだ (そして、人の悩みの核心を突くなんて作業は、詐欺師にしてみりゃ容易いことだったりもする…まぁ一般論の誘導尋問やってあとは相手に全部ゲロさせりゃいいだけだもんな)。もちろん、忙しくすることも、悩みの心を整理することも、同時進行でできる人ならばそれ程問題はないのかもしれないけど。

コメント

_ なす ― 2006/04/18 21:00:38

足るを知る、ね。確かにそのとおりだねぇ。
後は、無知の知ってところか。
自分がわからないことを知るというか、自分が出来ないことを知るというか。
要は、単純な話、自分を知るって事が大事なんだろうなぁ、などと。
てか、いつも思うんだが。
宗教勧誘やら鬱やら詐欺やらの対策って、言われてできてりゃ苦労しねぇよってことが多いと思うのは俺だけ?w

_ @DRK ― 2006/04/19 00:00:12

アイデンティティの拡散、そして喪失か。
レーゾンデートルなんぞ生きてる間にゃ見つかりゃせんわ、と思ってるので、オールウェイズアイデンティティディスチャージ(それはそれで問題だが。。。)

ただね。
拠り所を持とうとするのはごく自然な事だと思うわけですよ。
それが神様だったりイカだったりするだけ。猫も杓子も、です。
そういうものが既にある人は、他のものに騙されにくい(かわりに現状から抜け出せない)かな。

拠り所として最強に近いのが”萌え”分野。神様も悪魔も貞子も貨幣もOSも何もかも、擬人化の前にはなす術が無いw

_ T.MURACHI ― 2006/04/19 23:49:10

>なす
自分を知るってのも難しいんだけどね。
むしろ、自分が思っているほど、自分自身を理解できていないことを、肝に銘じておくべき、と言うか。
自分を知ったつもりで、自分なら大丈夫だと思うからこそ、気が付いたら後戻りできない状況に陥っていたりするわけで。

思うに、他人に対する観察力の高い人っていうのは、えてして、自分自身に対しても、より客観的な観察ができているものだと思う。だから、お笑いのネタを考える人なんかは、割と頭のいい人が多かったりするのよね。

>@DRK
そもそもここの人間にレゾンデートルなんてものは存在しないと思っている人>ヲレ。生きたきゃ勝手に生きりゃいいじゃん、みたいな。

# 「死にたきゃ勝手に~」とは口が避けても言えなかった人間が何をエラそーに (^_^; 。

「拠り所を~」については全くその通りだと思う。実は、個人的にはどんな宗教であれ、信仰することは悪いことではないと思っていたりする。科学よりの人や、特に日本人はそういう傾向が強いような気がするけど、宗教的な概念に対して強い嫌悪感を示す人って言うのも、ある意味盲目的なんではないかと思うのよ。もちろん、科学よりの人の場合、神の代わりに科学を信仰する、というところがあるので、一概にもそうとは言えないんだけど、「宗教」と聞いただけで、ネガティブなもの(戦争の歴史、カルト宗教による事件や社会問題、あるいは身近で勧誘活動を行っている人の発するオーラの気持ち悪さ、etc...)(そもそも「気持ち悪い」と感じる感覚でさえ必ずしも一般的なものではないんだけれどね、とすかさずフォロー ^_^;)ばかりを思い浮かべて、無碍に否定してしまうのは、さすがに村社会的というか、排他的に過ぎるような気もするのよ。
宗教の本質は、自己の追求と社会形成にあると思う。
宗教によって、信仰の形は様々だけど、どれも基本的には「先人の教え」によって成り立っている。そして、その教えに沿って、自分自身を見つめなおす作業というのが、例えば礼拝であったり、瞑想であったり、出家であったり、修行であったりするのだと思う。
社会形成と言う意味では、日本も仏教的慣例や神道的慣例、キリスト教的慣例に大きく依存している。神社・仏閣・教会はいたるところにあるし、仏壇や神棚を置いている家庭も少なくない。年越し行事では鉄道さえも特別ダイヤを敷くほどの活況を呼ぶし、冠婚葬祭や、家を建てたときにだって、なんらかの宗教的な、儀式めいた行事を執り行ったりする。そうでなくても人が普通に集まる憩いの場として、神社・仏閣は機能しているわけで、生活の中にそういった宗教的なものが溶け込んだ中で、それらを前提とした社会が成り立っている。日本ってのは、そういう国なんだと思う。
宗教に対して生理的な嫌悪感を抱く人というのは、実は宗教という概念自体が嫌なんではなくて、単に自分や自分の周囲の常識だと思っているものから外れた概念、自分とは違う異質なものに対する嫌悪なのではないかと思ったりするのよ。

宗教の話が長くなってしまったが、そんなわけで、「そういうものが既にある人は、他のものに騙されにくい(かわりに現状から抜け出せない)かな。」という意見にも激しく同意。

きっと、おいらをメディ●スに誘った某氏も、おいらが断って破断したとき、「君は君のやり方でがんばってくれ。俺はここで一旗挙げるよ」みたいなことを言っていたわけだけど、腹の底では「まぁせいぜい一生つまらない人生を送っていればいいさ」とでも思っていたんだろうなぁ。今頃どうしてるんだろ。。。ww

萌えが拠り所か。確かに、自分を癒してくれる概念を心の拠り所にする人ってのも多いよな。

_ @DRK ― 2006/04/21 00:23:15

宗教についてはholsteinが詳しいので是非とも議論して欲しいところだが。

自己追求と社会形成というのはなるほど、と思った。が、宗教はもはや個人が勝手にやってりゃいいやというレベルじゃない事の証明で、空恐ろしいものを感じる。宗教が社会形成、狭く言えば地域に深く影響すると言うのは良くも悪くもある。

宗教に嫌悪感を感じるのは、(自分が知らない)異質なものへの排除意識が一つ、”宗教家自身が激しく社会的信頼を失う行動をやらかしている事”が一つ。
珍走団(=暴走族)のせいでバイクに対する嫌悪感が根付いているようなもんだ。ちょー迷惑。
ちょっと知れば済む事なんだけどねー。

科学者が科学を進行。。。というのは自身に当てはまらないので何とも・・・大事な反応の時にはおおむねフラスコに向かって拝んでたし(そしておおむね失敗w)
そもそも私の宗教観というか”神”についての解釈はluv wave的であるので、日和見ではある。とはいえ、神とは自然そのもの、自然の摂理であると言うやっぱり科学者的なところに結局は行き着くのだけど。

宗教、というか信仰というのは、単に癒しにとどまらず、自分を最大限(若しくはそれ以上)に押し上げる力を持つ。
なにせ国際展示場付近から台風を追い払ったぐらいのパワーがあるからなぁw

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