チェーン×××の問題点 ― 2006年12月06日 01時03分57秒
まだ話の筋はイマイチ読みきれていないのですが、とりあえず以下の記事にだけ tb 飛ばしておきますね。
本質的な問題
チェーンメールやチェーン日記 (ブログにおける「転載」による情報の拡散) において、最も問題となるのは、情報の拡散が無期限に継続しうることにあります。
大分昔の話ですが、とある友人から、以下のようなメールが届きました。
突然ですが、みなさんの中でもしくは知り合いなどで 血液型がRH(-)AB型の方がおりましたら以下宛てでご一報ください。 〔内容〕 ○○(私の友人の会社です)社員の奥さんが妊娠されておりますが、 先日入院され ました。 病名は、【全前置胎盤】です。 (全前置胎盤…胎盤が逆になって子宮口を覆っている為、 出産時は帝王切開で胎児を取り出し、胎盤を除去する) 出産予定は、8月初旬でありましたが、この為、7月初旬(第一週位)に帝王 切開 し、胎児の取り出し及び、胎盤の除去を行います。 帝王切開の際、輸血が必要ですが上記血液型の為病院でも輸血用血液が全然 足りなく、また、集まるか否かが問題になっております。 (...中略...) この件は、絶対自分で止めず、必ず、周りの友達、家族、親戚、 会社関係の人に伝え、情報を収集してください。
その友人は他の多くの友人にも同内容のメールを発信していました。
そこで、おいらは以下のように返信しました。
標記の件、一応、発信元の方に確認のため連絡のメールを入れさせて いただきました。 事実が確認出来次第、ホームページのほうで公表する予定です。 新しいことがわかり次第、また連絡します。 協力してメールを発信してしまった以上、責任はとるように(^_^;)。
同時に、連絡先として記述されていたメールアドレス宛に、以下のメールを送信しました。
Subject: 確認させてください 知人より以下のメールが転送されました。 あなたから発信されて事実のものであるか確認させてください。 確認出来次第、拙ホームページにて転載させていただきます。 不特定多数の人間が着てくれるほど立派なページではありませんが、 私の交友関係にある知人には一通り迅速に広められると思います。 事実であるならばまどろっこしくて慎重すぎる私の対応はいささか 失礼なものかもしれませんが、なにとぞご回答をよろしくお願い申し 上げます。 (以下、送られてきたメールの内容...)
その対応はどうなのよとかいうモヒカン族の突っ込みはもうちょっと待ってね。当時のおいらのリテラシーではそれが限度だった。
すると、確認メールを送った方の方から、以下のような返信がありました。
Subject: 献血の件、お詫び 初めまして、△△ (当事者のお名前) と申します。 先日、私が献血に関するメールを発信したところ、 多数の御回答を頂きました。 まことに有り難うございました。 しかしながら、結果としてチェーンメールの様な形になってしまい、 皆様に大変な御迷惑をかける結果となってしまいました。 私も確認せずメールを転送しまい反省している次第です。 こころよりお詫び申し上げます。 以後、この件をチェーンメールの様な形で転送するのは控えて頂いた方が 良いのではないかと思っています。 しかしながら、今回私の処に送られてきたメールは事実でありまして、 また、6月3日に緊急手術の末、無事出産されたそうです。 詳細は、病院ホームページにて確認して下さい。 (病院名と URL) せっかくの皆様の善意が、無駄骨になってしまったかもしれませんが 無事解決したとのことで、お許し願いたいと思います。 よろしくお願い申しあげます。
さて。
この方から発信されたチェーンメールは、紛れもなく善意のものであることが証明されました。
それは目出度いことではあるのですが、当初の問題 (RH(-)AB型の血液不足) が解決したあとに、新たな問題として、伝播し続けるチェーンメールを受け取った方への対応を、取り続けなければならないという問題が発生してしまいました。
チェーンメールやチェーン日記などの問題の本質は、実はここにあります。トラフィックとかは、業者による spam なんかと比較すれば、些細な問題です。つまり、当初の問題はとっくの昔に片付いているのに、古い情報だけが独り歩きして伝播し続けてしまうのです。これは、伝播する情報の内容とは関係なく、必ず存在する問題です。
「善意」の永続性
棒の手紙、というのをご存知でしょうか? 元々は「不幸の手紙」であったものの、変遷を遂げて変化した代物です。これは極端な例であり、なによりコピー&ペーストが可能な電子媒体においては、無関係な問題であるようにも見えるでしょう。
しかし、意図的に内容を改ざんした上で、転載する、という行為は十分有り得ます。善意の問題が絡んでくるのは、恐らくこの領域ということになって来るでしょう。悲しいことですが、情報の伝播において、善意は、必ずしも劣化せず伝播し続けるとは限らないのです。
例えば (これもまた極端な例ですが)、寄付を訴える記事に、寄付をする先の口座番号が記述されていた場合、転載した人間は、その口座番号を自分のものに書き換えてしまうかもしれません。もちろん、詐欺罪が当てはまりますので、法による担保はあるのですが、こういう詐欺行為をする人間は、至って逃げ足も速いものです ;-P 。
じゃあ、どうすればいいの?
緊急を要する事態において、多くの人に情報を伝播しなければならない。そんな場合、実際にはどのような手段を取るべきでしょうか。
昔も今も変わらぬこととして、そのようなケースにおいては、少なからず、コストを払う必要があるということを、まずは肝に銘じておくべきです。たとえば、自分の足と時間を使ってたくさんの街を訪問して回る、といった作業を、かつては要していたわけです。
それに変わるものとして、効果的な代案を提案するならば。。。例えば、Google AdWords を利用する、というのはどうでしょうか? Google の広告システムは、Google の検索結果のみならず、たとえば当サイトにおいても利用している Google AdSense 広告などにも広がっており、多くのサイトにおいて、関連する記述があれば広告が表示される可能性があります。例えば、最初に示した実例のような、輸血を求める SOS の場合、病名や「輸血」などのキーワードを盛り込むことによって、医療・福祉系のサイトや、慈善団体関連のサイトなどにおいて表示される可能性があり、輸血に関してより関心の高い方々への情報の伝播が期待できます。
あるいは、もっと良い方法を提供しているサービスはあるかもしれません。また、情報の伝播を手助けするためのサイト「呼びかけ.com」のようなものが登場してくれても良いような気もします。誰かやらないですかね? ;-)
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