考え事をしていたら眠れなくなった。2007年07月01日 04時01分38秒

けど、そろそろ眠れると思う。

何を考えていたかについては、ここでは書けない。それは、申し訳ない。

代わりに、この辺の記事にでも反応しておこうかな。

よーわからんのですが、最近大人になったぐらいの人たちって、学生時代にバイトしたことのない人ばっかりなんですか? その世代より 10 歳ぐらい年上の人たちは? 例えばバブル世代と呼ばれる人たちと、就職氷河期世代の人たちとで、学生時代の行動にどれほどの差異があったのでしょう?

まぁいいや。

内田センセーがおっさられるようなジレンマ抱えてる若い子って、おいらが以前働いていた会社には割とたくさんいたような気がします。そこは割と大きな会社でした。今、派遣で働きにいっている小さな会社は、従業員の年齢がおいらより低い人が大半というとても若い会社なのですが、この手のジレンマを抱えている人はあまり見かけません。確かに、上手に働けているのかといわれると、そんなことはまったく以って無いのですが (つか、おいらも倒れないように気をつけなくちゃ…)、だからといって、従業員同士の仕事量に関して不平を漏らす人や、自らの手柄を主張したがるような人はいません。

会社の大きさは関係あるかもしれませんが、本質ではないでしょう。前者の会社より後者の会社のほうがたまたま「良識ある大人」が集まったから、という無茶な論展開もありえません。

更に付け加えるならば、前者の会社ではおいらより 10 も 20 も年上のリーダー、主任、課長クラスであっても、そういうジレンマに縛られながら働いている人は多くいました (少なくとも、おいらが見てきた感じとしてはそれが見受けられました)。それから、その会社ではおいらは主に別の会社 (これまたメーカーででかい会社) の職場に単身出向して働いていたのですが、そっちの職場ではやはり世代幅が非常に広かったにもかかわらず、この手のジレンマに苛まれている人はやはり見当たりませんでした。

おいらはこれはどちらかというと職場環境や社風の問題なんじゃないかと思っています。今の若い世代の子だからという話であるとは、あまり思えません。

そもそも、「職能給への切り換え」や「独立事業部制」を求める若い人は今も多い。とありますが、何を根拠におっしゃられているのでしょう?

IT 技術者が職能給を求めるのは、優秀な技術者が求められないという産業構造上の特殊な問題を抱えているからです。つまり、IT 技術を享受する顧客が「賢い消費者」足りえていないことに問題の本質を見るべきです。しかもそれとてシステムインテグレータという、IT 技術屋の中でも限られた範囲での話であり (実際日本国内のソフト屋のほとんどが SI 屋なのでまるでソフト屋全体の問題であるかのように語られがちですが)、「若い人」全体を語るための材料としてはレアケースです。

若い人たちの多くが真に職能給を求めるのであれば、ホワイトカラーエグゼンプションがあれほど槍玉に挙げられることはありえません。確かに、能力ある人が賃上げを要求すること自体は健全なことではありますし、能力が評価されてそういう部分に反映されることは好ましいことではありますが、例えば一度や二度の手柄を材料に賃上げをせがむ人間ばかりの職場を望む「若い人」はそんなにいません。むしろ気分障害に怯えて不慮の休暇を取りやすい、遅刻にそれほど厳しくない職場にありがたみを覚えるまともな人がほとんどです。

それから、最近の若い人たちは、仕事内容に関して自身の希望を取り入れて欲しいと願う人はいても、「独立事業部制」みたいなものはむしろ嫌がるはずです。縦割り組織を喜ぶ若い人はいません。

電気屋の現場の店員で、価格設定や納品を商品企画部とかいうビルの一角で製品資料眺めてるだけの連中に牛耳られることを快く思う馬鹿はいるでしょうか? ウォーターフォールモデルの開発現場で馬車馬のように扱われるコーダーたちは、何枚カレンダーが捲られてもスケジュール通りに仕様書が上がってこないことにいつだって苛立ちを隠さないでしょう? 営業だって、売るべき商品の説明すらろくに受けないまま、接待という名の力技だけで乗り切ろうなんて考えるのは最早じじぃだけなんじゃないですか?

みんな、自分がやるべき仕事の内容を狭めて欲しいなどとは考えていないのです。むしろ、他の誰かに任せられている部分によって、自分で自分の仕事が制御できなくなってしまっている状況を回避したいと考えているはずです。売り場の人間は自分が売る商品の価格や品揃えぐらいは自分で制御したい。プログラマーはそれをどう開発するのかぐらいは自分で決めたいと思っているし、それでなくたってせめてスケジュールぐらいは守りたいと思ってる。営業は自分が何を売っているのかぐらいは知っておきたいと思ってる。

現実は、「だんご」を作ることを夢見て菓子職人になったはずの若者が、ひたすら餅を突付くだけの仕事に明け暮れ、失望する、というものなのではないですか? それでも餅をつつかせてくれるならまだ幸せなほうで、例えばだんごを包んだプラスチックパックを「輪ゴムでとめる」だけの仕事をひたすらやらされたとしたら? (そういう本流の仕事とは直接のかかわりの無い部分の作業が非正規雇用の従業員にがんがん回されているおかげで、派遣屋が喧伝する「スキルアップが云々」はどんどんリアリティを失って行くわけだが) そんな仕事であっても、「俺はだんごを作るチームの一員としてともにだんごを作っているんだ」と自らを誇れる (というか割り切れる) のは、世代とか関係無しに、それなりに歳をとってからのことでしょう (あるいは世の中の仕事という仕事の大概はそんなもんだという価値観が十分浸透しているならば話は別でしょうが)。むしろ逆だといいたいです。若いやつがチャレンジ精神旺盛で何がおかしいのかと。

…朝になっちゃったよ。寝なきゃ。。。