実名公開時代2006年12月28日 22時53分01秒

本当はプログラムの構想があってそれ作るつもりでいたんだけど、朝寝しちゃったのと日中出かけてたのとブログ巡回で時間つぶし過ぎちゃったおかげでなーんにもできんかった。仕方がないから戯言でも書いてみるテスト。

ja.wikipedia の品質が悪いのは日本固有の匿名文化のせいじゃね? という話。発言に対する責任をうやむやにできることで、何を書いてもヘーキ的な精神的安堵がいい加減な情報を発信することを加速しているっちゅーワケだわね。

池田氏の記事からリンクされていた以下の記事も紹介。

まずおいらのことについて書いておこうと思う。おいらはこのブログでは本名を明かしていないが、ある程度ネットの技術に詳しい人であれば、探せば見つけられる場所で公開されちゃっている。それをこの場で積極的にリンク貼って示そうとは思わないし、敢えてここに本名を書く気もないんだけど、実際問題としてこのブログの管理主として紐付けられるような場所に本名が公開されちゃっていること自体について、おいら自身は大して気に留めていなかったりもする。

そもそも T.MURACHI ってハンドル自体、本名をそのままもじったようなものだし、普段から周囲では「むらち」で通ってるし、リンクしている兄貴のブログではフツーに本名公開しちゃっているわけだから、まぁ少なくとも苗字が「ムラヤマ」であることはバレバレなワケですが。。。

んで、じゃあ何でわざわざハンドルなんか使っているのかというと、正直、仲間内でパソコン通信やっていたときから使い続けてきたハンドルネームだった故、ネット上で名乗る名前としてはこっちの方がしっくり来ると言うか、使い慣れちゃっているからなのだと思います。いや、「思います」って、自分のことに関して言ってる割には何だか曖昧な意思表明ですが。

で、おいらの所感として、ネットにおける匿名でのやり取りについては、その思いは正直微妙です。概略すると、「ありだけど、最小限に止めて欲しい」といった感じです。で、本音としては、「本名なんか別にいらないけど、同一人物であることが識別できるようにはなっていて欲しい」と思っています。

ネットでのやり取りにおいて、本名にこだわること自体については、あんまり意味を感じません。メディア等を通じて、肩書きとセットで既に著名な人間である場合には話は別ですが (でも芸人は所詮芸名であって本名ではなかったりもしますが)、現実世界においてそれが誰なのかを特定することに興味を抱く人というのは、特殊な事情が絡まない限り小数であると思われるからです。

但し、職業は別です。もちろん、本名を明かさないのであれば、職業の詐称は容易になるわけで、そう言う意味では確かに本名の開示は発言者の責任の所在をより明確なものにすると言えます。何れにせよ、何らかの専門的な分野について語っているのであれば、語っている人がどういう職業のどういう地位につく人なのか、という属性情報は、一定の評価対象となりえます。(ちなみにおいらは現在無職、某独立系ソフトウェアハウスに 6 年間勤めていました)

しかし、本質的には、この辺の情報はそれほど重要じゃないんです。「サニタイズ」って概念に踊らされたり hiden 属性潰しに無意味に躍起になる Web 系開発者が大勢いたことが明かされるようなご時世に、肩書きだけで一定の安心感を担保しようという考え方にはあんまり同調できないからです。結局は、実際に読んで咀嚼して、他の情報と比較するということを繰り返しながら、個々の情報の信憑性を評価してゆくしかないのです。その作業さえ怠らなければ、匿名が発信する情報にも価値のあるものが決して少なくはないと言うことに気がつくはずです。

しかし一方で、匿名が責任の所在を曖昧にするという点については、使い方の難しい諸刃の剣であるように思います。スラッシュドットなんかはその落としどころの提案の一つを示していて、よーするにモデレーションという機構がゴミを (表示上) 排斥してくれるおかげで、Anonymous Coward (以下、AC) によるあまり価値のない投稿が五月蝿くなくなるという、一見それなりにバランスが取れてそうなシステムに出来上がっています。しかし、そもそもモデレーションという行為自体が匿名で行われている為、モデレーションの品質自体がよろしくなく、結果、あんまりモデレーションが当てにされていないという事態を招いてもいます。

しかしそれでもスラッシュドットが AC による投稿を許しているのは、匿名でなければ投稿しにくいような情報をも吸い上げたいというニーズがあるからでしょう。例えば特定の企業に関するストーリーに対して、その企業の関係者が、内部事情について書き込みたい (あるいは逆に、内部事情を知りたいから、関係者に書き込んで欲しい) 場合などです。

しかし、内部事情に関する話題が長続きしてしまう場合、やり取りの間で、その AC とは別の AC が、あたかもその AC であるかのようなフリをして、誤った情報を書き込む荒らし行為が発生しうるというリスクもあります。実は、このリスクについてのみ言えば、「トリップ」をその場で作れる 2ちゃんねるのほうが優れていたりします。まさに、2ちゃんねるは匿名での情報発信に特化されたツールであるといえます (良くも悪くも)。

で、ハンドル名や「トリップ」のような機構は、ある発言と、別の発言が、同一人物によってなされたことを確認することができるという意味で、読者に一定の安心感をもたらすことができます。おいらは、少なくともネット上における日常的なやり取りにおいては、これは最低限必要な要素であると思います。特に、「トリップ」のような、同一人物であることをシステムが保証する機構というのは、情報を閲覧する人間にとっては、非常にありがたいものです。

ブログというツールが普及してありがたいと思うのは、トラックバックによるやり取りを継続する限り、ブログの URI が「トリップ」と同等の役割を果たしてくれるという点にあります。そのおかげで、相手の素性を知れなくとも、普段どういった情報を発信している人間であるかということを知ることはでき、それをわきまえた上でやり取りすることができる。そういう安心感が、ブログというツールにはあるように思うのです。

ネット上での匿名性も実名性 (って変な言葉だなw) も、多くの場合、それで十分であるように思います。

しかし Wikipedia、運用大変そうですね。Wikipedian たちの多大なる功労には、つくづく頭が下がるばかりであります。。。m(_ _)m

コメント

_ なす ― 2006/12/29 07:56:12

俺なんか縁もゆかりもありませんよw>HN
てゆーか、リア友ですらHNの方で通ってるって言うのはなんなんでしょうかねwwwww

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