サイトの横幅問題再び ― 2006年12月04日 12時05分00秒
まーた乗り遅れた。(苦笑)
内容に踏み込むのも面倒なので、以下に雑感をまとめてみます。
- 印刷時のスタイルが悩ましいのは、W3C 勧告の
<img>
タグが、width
、height
各属性の指定を推奨している点、および、PC のブラウザ上で画像を (完全な状態で) 表示させるためには、これらのサイズをピクセル単位で指定する必要があるという点に尽きると思います。例えば、画像のサイズを、実際の画像ファイルにより指定される大きさに対する相対指定で指定可能とし、それが推奨されていたならば、画面表示用と印刷用とで css を使い分けるという対応の方が優れていることになります。 - 印刷を考慮するならば、本来、サイズの類はピクセル単位で考慮するべきではありません。一般的な用紙サイズを「A4・縦」と決め打ちするならば、幅 210mm × 高さ 297mm などとして (つまり、ミリやインチなどの単位で) デザインすべきです (画面表示用と印刷用の CSS を分けるべきだとする意見が多いのはこの辺の事情によるものと思われます)。改ページ位置が指定されることが理想的ですが、ブログなどのテキストサイトでそこまで頑張る必要はないと思います。
- ブラウザや OS の統計を取ることにあまり意味があるとは思いませんが、PC 以外の端末で小さい画面を利用することまで考慮する必要は、必ずしもないと思います。リキッドデザイン至上主義は、歓迎できません。現実問題として、折り返せば読みやすくなると言うものではありません。本当に小さい端末を考慮する場合、そもそも段組によるメニューの表示なども考慮する必要があるでしょう (それで表示が崩れるぐらいなら、横幅固定にしてくれた方がマシ、という意見は、yokoyan.com でこの問題が取り上げられたときにすでに出てきていた筈)。HTML+CSS に、現状そこまでの柔軟性はありません。このような特別な端末のみをサーバー側で認識して、出力すべき HTML を切り分けるという試みは、すでに携帯電話の組み込みブラウザ向けには十分現実的な話です。(MT にそのような仕組みが存在するのかどうかは、実際使っているわけではないので不明ですが)
- 個人的な感情としては、デザインぐらいはサイト製作者側で用意しておいてくれよと思います。サイト側はデザインをまったく提供せず、ユーザーが自由にデザインを適用してください、というサイトは、自分でデザインをいちいち用意して適用するのが面倒なユーザーにとっては、不便か、もしくは (デフォルトのまま見ちゃうので) 無味乾燥です。ユーザーがデザインを用意できるという機構は、サイト製作者が提供するデザインが見るに耐えないほど酷いものである場合の「最後の手段」として用いられるべきです。「絵文録ことのは」は、CSS による指定で 640 px 固定となっていますが、この CSS は、ブラウザが対応していれば、ユーザー側で任意の CSS に変更できるし、改行タグを入れているわけでもないので、その場合にはリキッドデザイン足りえます。サイト側の気配りとしてはこれで十分です。
小さい端末で採用しているフルブラウザって、大抵 Opera でしょ? だったら表示サイズとか気にせんでも、ユーザーが自分で表示を縮小すりゃええやん。それができる、本当に本当に便利なブラウザなんだから。(なんて暴論吐いてみるw)
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