まつもとれーじだいかつやく ― 2006年12月20日 09時05分09秒
また激しく乗り遅れなのですが。。。(^_^;
- 著作権保護期間は延長すべきか 賛否めぐり議論白熱 (ITmedia)
著作権保護期間の延長問題を考える国民会議の第一回が開催された模様。
「賛成派の生の声」として興味深いものをいくつか上げてみようと思う。まずは三田氏の以下のコメント。
それでも延長しないと創作意欲が減退するのだと三田さんは言う。「ヨーロッパで死後70年保護されると聞くと『同じような物を作っているのになぜ日本だけ50年なんだ』と思う。『日本も70年にして下さい』と訴えても『お前の作品はもうかっていないから50年でいいんだ』と言われると、わたしも意欲をなくす」(三田さん)
あははははなるほど。「日本人クリエイターは輸入超過で儲かってないんだから延長したって国益にならん」って意見の対論にもなります罠。
しかし一般的な作家にしてみれば、「お前の作品は売っても儲からんから印税は 4% しかやらん」って言われるよりは遥かにマシだと思うだろうけどね。
それに二次利用したい者からしてみれば、儲かっている作品だからこそ期間を短くして欲しいと思うわけで。
「太宰治さんの作品は、妻子の存命中に著作権が切れた。生きている間に著作権が切れるのは、奥さんや娘さんにとっても寂しいことではないか」――三田さんはこう訴える。「娘さんは残りの人生、父親の著作権が切れたまま生きなくてはならない」(三田さん)
零士さんも、若死にした作家の遺族を引き合いに出す。「若くして亡くなった作家の妻に『あと数年で主人の著作権が切れるんです』と涙ながらに訴えられた時にどう思うか。作家は一生浪人、生涯孤独な存在。創作のために心血を注ぎ、自分のため、家族のために頑張る。頑張った成果はせめて子孫の代まで残したいもの。年若くして亡くなった友人の子どもを見るたび胸が痛む。70年でも短いぐらいだ」(零士さん)
「著作権が切れる」のは財産権のみで、名誉まで剥奪されるわけではありません。親の著作の財産権が切れて悲しむ理由があるとすれば、それは収入の手立てが無くなることぐらいなのではないでしょうか?
財産権と言ったってそれはあくまで収入源ぐらいの意味でしかなくて、作品自体がご家族の持ち物から失われるわけではないわけですし。
松本氏は、、、なんだろ。やっぱりおじいちゃんになると人間こうなっちゃうものなんすかね、とか思ってしまったりもするのですが。。。いや、いいおじいちゃんだと思いますよ(なんだそりゃ)。おいらは芸術家は収入を継ぐものではなく芸を (あるいは職人ならば技を) 継ぐものであるべきと思っているので、意見にはまったく賛成できないわけですが。
零士さんはこの意見に対して「そばやうどんと一緒にしてもらっては困る。作家の作品は残るが、そばやうどんは私にも作れる」と反論した。
そば屋、うどん屋は偉大です。彼らは職人です。様々な形で、技を引き継いでゆきました。これぞまさしく文化です。そしてそれこそが彼らの、そしてその文化の中で生きる我々にとっての、最大の財産です。文化とは、作品を (家族の収入源として) 残すことではなく、芸や技を遺すことによってのみ、受け継がれるものなのです。
松本氏の上記の発言からは、職業に貴賤を感じているように思えてなりません。
賛成派として登壇した2人にはそれぞれ子どもがおり、反対派として登壇した3人には全員子どもがいない、と指摘する声も会場から出た。
なんで妻子持ちで反対派の小寺たんは登壇しなかったんやろ(とかゆw)。
こういった問題点を指摘しながらも三田さんは、著作者から許諾を取りやすくするシステムを構築すればよく、そういったシステムがあれば延長も問題ないはずと語る。
「古い著作物の2次利用が面倒なのは、保護期間が50年でも70年でも同じこと。簡単に2次利用できるシステムを作ったり、文化庁の裁定手続き(著作者不明の場合に文化庁に供託金を預け、2次利用する制度)を簡素化するなどといった対策をすればいい」(三田さん)
システム作成、および裁定手続きの簡素化については賛成。ただし JASRAC みたいな団体として作られるのはまっぴらごめんだけどね。あくまで行政機関の機能の一つとして、それもごくごく機械的なシステムであることが必須要件。
この意見に対して零士さんは、古典の名作の2次利用と、近現代の作品の2次利用は異なると指摘する。「古典と現代を混ぜてはいけない。近現代にあるものを改変したりパロディー化することは作品への侮辱。先人に学ぶというのは事実だが、学んだだけの敬意を払うべき」(零士さん)
まぁ、世の中には、そんな侮辱行為が行われることを狙って作品を作る人間が存在することも確かなわけですが。。。エロパロにしやすい作品はその筋には売れるからなぁ~。
んで、おいらとしては、著作権の名の下に、敬意の押し付けが行われるのは如何なものかと思うわけですよ。作品への侮辱に対して訴えたいのであれば、侮辱罪の適用範囲について議論すべき。実際には侮辱でもなんでもないものを盗作だの何だのと言いがかりをつけて訴える行為に、もとより名誉は感じられません。
延長賛成派の三田さんは、個人と国家の関係にまで話を発展させる。「日本は、著作物の輸出量よりも輸入量の方が多いから、国全体として見れば保護期間が短い方が経済的に得だ、という議論がある。だが国家のために個人を犠牲にする議論はとうてい民主主義的とは言えない。日本はいつから社会主義国になったのか」(三田さん)
一部の儲かってる著作権者の為に、二次利用したい個人の懐を犠牲にする議論は到底資本主義的とはいえない。日本はいつから共産主義国になったのか。
そういえば著作権者の懐を暖めることが結果として著作者の利益になるって言ってた人もいたけど、まさに共産主義的よね。作家は私財を投げ打って創作という名の労働に励めと。
ちなみにマジレスすれば、日本はかなり、社会主義国的だと思うし、多くの民衆もその現実に甘えているように思う。ってまぁ、ここで書くことじゃないか。
「日本で出版されている翻訳本のほとんどが、保護期間70年の欧米のもの。欧米の作家の20年分の権利を日本国内でははく奪し、踏みにじっている。海外の作家と胸を張って付き合うためにも延長は必要」(三田さん)
一方で三田さんは、「星の王子様の恋愛論」という本を書いた際、原文の著作権が切れていなかっため、現地のエージェントにお金を支払って翻訳許可を取ったエピソードを披露。「正直言って『保護期間は短い方がいいな』と思ったこともある」(三田さん)とも語った。
だからこそ、日本こそ率先して短くしようぜ、って議論もあるわけよね。
平田さんは1つの“落としどころ”として「日本は弱腰外交だから、アメリカの圧力に屈して70年に延長されるかもしれない。そうなった場合、20年分の延長で得た利益を、半分は若手クリエイターの育成に、残り半分はユニセフにでも寄付してしまえば、この場にいる全員が納得するのでは。そうすればアメリカの鼻も明かせる」とユニークな考えを提案する。
おもしろいけど、その為に財団を作って、その財団に天下りしてくる元官僚とかが出てくる可能性を考えると、どうにも腰が引けちゃうのよねぇ。。。
大体、「著作権者」の中心的存在である出版社やレコード会社や放送局、それから管理団体の JASRAC やらレコ協やらがこういう話に乗ってくれるとも思えんし。。。
零士さんは「作家全員が70年を希望していないことは知っている。だから法律では70年と定め、70年の保護を必要としない人は遺書などで『保護は50年でいい』などと書けばいい」という折衷案を提案した。
これはいい提案だと思う。だからこそ、それが可能であるように著作権法を調整して欲しい。よーするに著作者人格権の強化だ罠。遺書によって、譲渡していた財産権を引き上げる権利が著作者人格権として認められるのであれば、これは非常に大きいように思う (まさか遺書さえ書けば著作権者は納得するとは思ってないよね?)。もちろん、遺書を書けないうちに死んじゃう場合もあるわけで、万全な方法とはとても思えないけど、手段の一つとしてはアリだと思う。
「文筆家や作家は、明日路傍に迷うことも覚悟の上で日々苦闘している。誰も助けてくれない壮烈な世界だと改めて言っておきたい。けんか腰の議論はしたくない。和気あいあいとおだやかに進めたい」
最後は松本氏の言葉より。だからこそ、著作権の延長なんて方法じゃなくて、今、生きて活動している作家を支援するって方向に進むべきだと思うんだけどね。。。
捏造はこうして行われる。 ― 2006年12月20日 11時29分37秒
そうやって新聞というものは、一般の人(=デスクのレベル)が普通に思っていることしか掲載されない構造になっている。
昔なら、マスコミにコメントを求められるというのは恐怖感を覚えるほど覚悟のいることだった。何を書かれるかわかったもんじゃないという不信感がある。だが、今はまあどうでもいい。日記に本意を書いておけばいいのだから。
しかしまぁ、新聞を読んでいる層に比べたら、高木氏の日記を直接読みに行く層は圧倒的に少ないんだけれどね。
専門的知識を要する情報は専門誌に任せておけばいい、って意見もあったけれども (主にこの辺とかで)、でも分からないからって、嘘の情報にまで置き換えていいことにはならんがな。
10年後、20年後のマスコミ構造は、もう少しまともになっているのかしら?
焼きついた_| ̄|○ ― 2006年12月20日 23時12分31秒
液晶ディスプレーなのに。。。
高かったのに。。。il|li_| ̄|●il|li
液晶ディスプレーは焼きつきとは無縁と思っている人も結構いるみたいなのでご注意を。。。
。。。どうにかして消せないもんかなぁこれ。
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